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| PROFILE |
Author:斉藤@編集室。
スーパー耐久をはじめとしたモータースポーツや自動車全般を主に、陸海空の交通に関するハード&ソフトの両面について取材活動や執筆制作活動を展開。 車については乗用車はもちろん、商用車、トラックや特殊車両まで守備範囲は広い。 モータースポーツは主催者側と参加者側の両方を経験して現在に至る。 北海道出身、東京都在住。
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| 一風変わった「バスツアー」 |
今日の北海道新聞に興味を惹く記事が掲載されていました。
●道北2泊3日路線バスの旅 沿岸バス企画 乗り継いで名所巡り −北海道新聞 2008年2月5日 13時37分
北海道の羽幌町に本拠を置いて営業しているバス事業者「沿岸バス」が、路線バスだけを使ったツアーを企画して参加者を募っているというもの。
バスツアーと言えば、その団体専用の貸切バスに乗って観光地を巡るのが一般的です。 しかし今回の企画では、札幌市または留萌市の発着で、豊富町の「豊富温泉」に二泊しながら道北各地を既存の路線バスで巡ろうというものです。
その行程には札幌市と留萌市を結ぶ都市間バス、国鉄廃止路線の代替輸送バスという側面も持つ長距離路線、そして豊富町の中を走る地域密着路線と多彩な路線が組み込まれています。
この話題を最初に見たときには「面白い企画をやるもんだ」という第一印象、そして「これは全国のバス事業者にとっても路線バス利用促進のモデルケースになるかも」と思いました。 「沿岸バス」は近年ユニークな企画を実行することで知られ、ユニークなオリジナルグッスの販売や「2ちゃんねる」をベースとした参加者主体で行程を決めていくツアー企画など、他に例のない取り組みを行なっています。
こうした一連の流れの延長線上に今回のユニークな「路線バスツアー」もあるのかと思いましたが、バス事業者としてもう一つの本音が新聞記事では語られています。 それは「赤字に悩む地方バスの実態を参加者に理解してほしい」というもの。
先に紹介した「2ちゃんねる」をベースとしたツアーには全国から幅広い客層が参加したそうで、概ね好評のようでした。 今回もバスマニアのみならず、こうしたユニークな形での北海道ツアーには多くの反響があると予想されます。
そして、実際に地域密着形の路線バスを都市部在住者などが体験して、どのような印象を持つでしょうか。 北海道では今や一家に一台どころか、成人なら一人に一台といえるほどにモータリゼーション社会が進んでいます。 その結果、公共交通機関の利用者は学生や高齢者に限られ、現実問題として多くの鉄道路線が赤字で廃止されていきました。
その代替えとしてバス路線が充当されていますが、それも利用者の減少によって赤字が続き、自治体の補助金や鉄道廃止時に設立された基金の援助なしには成り立たない状況です。

徐々に高齢化社会が進行していく日本。 個々が自らステアリングを握って走らせる"自家用車"に頼った社会は、確実に近い将来、地方の過疎地域から崩壊していくことになるでしょう。
それまでバス路線が維持できなかったとしたら。 団塊の世代と呼ばれる人々が定年を迎え、その十年後、二十年後にはどのような事態が待ち受けているでしょう。 買い物も、病院への通院も、全てが自家用車頼りというわけには、当然いかなくなるのです。 しかも北海道や東北などの降雪地域は冬の交通状況は厳しいもので、高齢者が自ら運転するには余りにも危険が多すぎます。
最近このブログでも良く"公共交通機関崩壊の危機"について記していますが、その実態を多くの方々に感じ取っていただければと思います。 実際、私も是非このツアーに参加したいと思ったのですが、残念ながらツアー出発の2月22日(金)は、既に東京より遠く西での取材予定が入っていたのでした・・・。
※写真は帯広市の駅前バスターミナルで撮影したもので、あくまでもイメージです。
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