ソアラとレクサスSC430

今日話題に取り上げるのはトヨタ自動車からリリースされていた高級パーソナルクーペ「ソアラ」について。

初代がデビューしたのは1981年。
「未体験ゾーンへ」というキャッチコピーを掲げたこの新しいブランドネームは、最先端のDOHC直列6気筒、2800ccエンジンを最高峰グレードに搭載。
それまで日本メーカーが事実上手を出したことの無い高級パーソナルクーペでした。

ちなみに当時はクラウンにも2ドアハードトップが存在していました。
また、日産は長くセドリック/グロリアで2ドアハードトップをラインナップしていましたが、1980年にデビューしたレパードに高級パーソナルカーというターゲット層を譲っていました。

そのレパードについては以前の記事に記しましたが、前衛的なスタイルながらメカニズム的にはキャリーオーバー技術が残され、1970年代の面影を引きずっていた面もありました。

しかし初代ソアラは日本車として初採用されたデジタルメーターにも象徴されるように、新しい時代の幕開けを体現していたのです。


当然、人気はうなぎのぼり。
当時、クラウンロイヤルサルーンよりも高価なプライスタグをつけた「ソアラ2800GTエクストラ」は憧れの的となりました。

そしてキープコンセプトでモデルチェンジを果たして2代目にバトンタッチされたのが1986年。
人気は持続するどころか、80年代末期から90年代初頭の好景気の影響もあって、外国車がシェアを伸ばすなかでも確固たる存在感を見せていました。

しかし、1991年にデビューした3代目はアメリカ市場を意識したフェイスが賛否両論。
基本的なシルエット、特にサイドビューの"法則"は歴代モデルから踏襲されていたのですが、如何せん"顔つき"については日本人好みとは言えなかったかもしれません。
 
 
そして2001年には4代目にバトンタッチ。


ソアラは電動格納式のメタルトップを有する2シータークーペへと生まれ変わりました。

デザインもそれまでとは全く異なるもので、グラマラスなボリュームあるものになりました。



室内は贅沢に革と木が使われています。
オープンモデルになったことで、よりインテリアの造りはレベルアップが図られました。
ナビゲーションのモニターやオーディオパネルには電動の蓋がついています。



スカッフプレートには"SOARER"のイルミネーション。
夜間の乗降時にオーナーの心をくすぐる憎い演出も施されていました。

こうして若干趣を変えた4代目ソアラ。
価格がアップしたことと、普及版的な仕様がなかったことで、2代目のように頻繁に見かける機会は少なくなりました。

私個人はデビュー当初は少々違和感もあったのですが、実際に触れて・乗ってみて、その出来ばえに驚いたものです。

少々乗り心地がバタバタしていた感じもありますが、ルーフを開けていても閉じていても、常に快適な空間が確保されていました。
なんというか、キャビンに「良い空気が流れている」という感じです。


しかし、ソアラという名前は今は存在しません。
2005年夏、レクサスの発足に伴いソアラは北米市場同様に移管されてSC430となりました。

4代目ソアラとSC430
レクサスに移管されるにあたって多種多様の改善が施されて、その商品力は非常に高まっていると聞いています。



しかし、もし私がこの車を買える余裕があったとしても、SC430にはどうにも食指が動きません。

なぜなら、レクサスというネームにブランド的な魅力を一切感じないからです。

私にとっては「レクサス<ソアラ」なのです。

これは同じような世代の方々には理解頂けるのではないでしょうか。
事実、クライアント氏も同様のご意見で、SC430を買ったら全てのエンブレムをソアラのものに変えたい!と仰っていました。

きっと、私も同じことをすると思います。


無理やりにブランドを作ろうとしても、どうにもその必死さが逆に滑稽に見えてしまうんですよね、レクサスは。

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斉藤@編集室。

  • Author:斉藤@編集室。
  • スーパー耐久をはじめとしたモータースポーツや自動車全般を主に、陸海空の交通に関するハード&ソフトの両面について取材活動や執筆制作活動を展開。
    車については乗用車はもちろん、商用車、トラックや特殊車両まで守備範囲は広い。
    モータースポーツは主催者側と参加者側の両方を経験して現在に至る。
    北海道出身、東京都在住。
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